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OwnerInterview_MANASHARE-Nakameguro

 

初めの一歩は、安心できる場所から。

新しいことを始める。そんなときはいつも、ワクワクと不安が隣り合わせ。

周囲には強がっていても、環境が変わると、心細い気持ちがより一層強くなってしまうことも…

シェアハウスに興味がある方々は、きっとそんな不安を募らせているはず。そんな思いから、今回は、「新しい一歩を踏み出す女性を応援したい」をコンセプトとした「MANA SHARE中目黒」に携わる方々にお話を伺っています。
※施設の詳細はハウスレポートをどうぞ。

前編では、「MANA SHARE中目黒」で生活しているお二人に「入居者同士の交流の仕方やシェアハウスの魅力など」について教えていただきました。女性同士が一緒に住みながら、思い思いのカタチとスピードで、新しいことにチャレンジしている空間と程よい距離感が印象的な入居者さんのお話は、入居者インタビュー(前編)をどうぞ

今回は、運営者という立場から、入居者の方々を近くでサポートする「MANA SHARE中目黒」の大島さんのお話を伺ってみたいと思います。

一般賃貸ではなく、なぜシェアハウスの運営を始めたのか、「場」を創るまでに辿った出来事や苦労、実際に運営を始めてから、どんな思いで、入居者の方々と関わっているのか、そんなお話を伺ってみたいと思います。

 
 

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 心地いい場所で、新しい自分へ。

 

PROFILE 合同会社manaシェア/大島さん(運営者さん)
大手人材会社に約20年勤務。自身がシェアハウスに住みたいという想いから、シェアハウス運営を開始。 2020年3月現在、中目黒と三軒茶屋で計2軒のシェアハウスを運営。

---本日はよろしくお願いします!今回は「MANA SHARE中目黒」について、色々とお話を伺いたいと思っているのですが、まず初めに、この物件をオープンしたきっかけを教えて頂けますか?

大島さん

 はい、もともとは「1人2部屋、+αの共有スペース」という形で、自分の会社と家の往復だけじゃなくて、もう一つ仕事(サードプレイス、複業、週末起業など)をする方を応援したいという個人的な想いで始めました。

ただ、始めてみると、立地の影響も強いと思いますが、2部屋利用よりも個室スペースの希望者が多く、1人1部屋、合計7人が一緒に暮らせる作りに変更しました。入居者さんの声に耳を傾けながら、運営は柔軟に変えても良いと考えていて、何かのきっかけになる居場所であれば良いなと思っています。

--- そうだったのですね。運営の形を変えられるのも、きっと大きな決断でしたよね。入居者さんのインタビューから、いい雰囲気の居場所だなと感じましたよ。

---ちなみに、大島さんが思うシェアハウスの良さってどんなところですか?

大島さん

本質的には、個々の住まいなので、ベースは心地よく住めることが大切だと思っています。

「何かやらなきゃいけない。何者かにならなきゃいけない。」というプレッシャーを感じる必要はなくて、ちょっぴりセレンディピティー的に出会った人たちから(刺激とまでは言わなくても)何か感じ取りながら、ちょっと今までと違う自分、新しい物事に触れてもらえたらなと。 

あ、こんな人もいるのか、こんなこともあるんだ、と、自己変容というと大げさなんですけど、社会にギブしていく、社会にオープンになっていくのがシェアの意味、良さかなと思っています。

 

 ---実際には、どんな場面でその良さを感じられますか?

大島さん

人それぞれですが、会社勤めの方が起業しようとしている方に刺激を受けたり、他の住人さんのライフスタイルや働き方を間近で見て、自分自身の生活を見直すきっかけになったり。思い思いに共生の良い所を受けとってくれてるのが良さだと思っています。

例えば、入居者の中には、都内のメンタルクリニックで勤務されている女性がいます。

ずっと海外で生活をされてきた臨床心理士さんなのですが、先進国の中でも自殺率が高い日本で、少しでも心の不調を感じたり相談したくなったら、気軽にメンタルクリニックのドアをたたいてほしい、その助けになりたいという思いで帰国を決意されたと聞いています。

その臨床心理士さんは、今まで年上の方とのお付き合いが多かったみたいなんですが、今は自分より年下の住人さんたちと接することでいろいろ発見があって楽しいとお話されてますし、他の住人さんたちからも「本当はすごく優秀な方なのにおちゃめだと、シェア内でおもしろキャラが定着していますよ。

 
---素敵な関係ですね。どんな方でも一緒に住んでるからこそ分かる一面ってありますよね。
---「MANA SHARE中目黒」を運営するにあたって、ハウスルールはありますか? 

大島さん

挨拶をしなくなったら、挨拶をしなくなった人同士が退去してもらう、というのが唯一のハウスルールなんです。周りの方たちも気を使うじゃないですか。

--- 挨拶って、すべて基本ですもんね。共同生活なら、なおさらですね。

---ちなみに、大島さんご自身もシェアハウスに住んでいたんですよね?

大島さん

そうなんです。そこは長く住む方も多くて、英語教室やお茶会など、企画イベントも盛んなシェアハウスでした。しかも、ハウスを出た後でも、困った時には相談に行ったり、子供が生まれたら報告しに行く方もいるんです。

また、こんな事をやりたい、と相談したらお互いに人を繋げることもあって。そういう雰囲気が心地よかったですよ。 

やっぱり、住んでるパワーってすごいなって。

 ---というと?

大島さん 

例えばイベントや何かに参加して、SNSでつながっても、その関係を継続するってなかなか簡単ではないと思うんです。

一緒に住んでいると、何か思いつけばその場で声をかけられるし、会話がスタートする。

"場" に、自由に出入りできる。そういう意味で、住んでいることのパワーや引力ってすごいなぁと。

そして、住人さんがこのハウスを出た後も、何かの折に気軽に連絡できたり、つながっていけたら良いかなって思っています。

 

   --- ちなみに、今後はどういう方に入居して欲しいですか?

大島さん
今いる住人さんたちが、一緒に住みたいと思う人ですね。現在(取材当時)は3人が暮らしてる訳ですが、3人とも内見の際、時間がある時は同席してくださるんです。本来なら住人さんたちに面倒って言われそうだけど、会ってもらって「どう?」と聞いています。

いまの3人には感謝しかないですし、みんなが気が合いそう~と感じる方に住んで頂けたらなと思っています。

それと大事なのが、いまの住人さんたちはお互いにオープンマインドだから、自然と溶け込んでいて、人に興味があるのがいいんですよ。だからぜひ、そういう方にきてもらえると嬉しいな。

 

---価値観や考え方は、ちょっとずつ違うけれど、なんだか親近感が湧く。そんな方同士が一緒に住むことで、素敵な方の入居が継続していく気がします。大島さん、本日は貴重なお時間を頂きありがとうございました!

 

入居者さんが居心地良く住める場所は、運営者さんが入居者さんを信頼していることが大きいのだろうな、思わずそんなことを感じるインタビューでした。都内で1Rを賃貸した時は、恐らく、入居契約と退去する時だけ顔を合わせて、話をしたこともない、という人が殆どのはず。

「暮らし」という人生のごく当たり前で、日常の大部分を占める大切なことなのに、そこに人と人の信頼や関係性があることって、おろそかになっている人も多いと思うのです。大島さんが仰るように、イベントや何かに参加して、SNSでつながっても、本当の意味でも「つながり」というのは、日々の中で大切に積み重ねながら、カタチになるものなのかもしれません。

 

また、大島さんのお話で印象的だったのは「自分の一歩が、誰かの一歩目に繋がっていく」ということ。

「シェアハウスを通して偶然出会った人たちから刺激を貰い、今までと違う自分、新しい物事に触れていってもらえたら」と、実際にシェアハウス運営をされている方からのコトバはとても暖かく感じました。

情報が溢れてる社会の中に生きていると「何かやらなきゃいけない、何者かにならなきゃいけない」という不必要までのプレッシャーを受け流すことは簡単ではないはず。もしかしたら、共同で生活するシェアハウスなら、なおさら強く感じてしまうことだってあるかも。

でも、それはきっと、自分一人で抱えてしまうから、負担になってしまう訳で。誰かと分かち合うことで、心が軽くできたり、よりかかることができる訳で。

気取らず自分らしく暮らす。普段から誰かと当たり前のように挨拶を重ねながら1日を始める。相談したいことは、一緒に住んでる入居者や、必要であれば、運営者さんにも気軽に相談できる。今、都会で頑張る女性に必要なのは、そんな居場所なのかも。思わずそんなことを感じたインタビューでした。

上京したばかりで不安。普段から頑張っていて、肩の力が入りすぎてしまう。自分らしく、自分のペースで都会での生活を挑戦したい。そんな方はぜひ、「MANA SHARE中目黒」のドアを叩いてみてください。

入居前の面談も、実際に住んでる方々と。そんなコトがきっかけで、未来の自分がカタチになっていくのかもしれません。

/Author:Katsumi, Interview:Miki, Photo:Yuki

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