個性豊かな顔ぶれと歴史情緒溢れる街「名古屋」の魅力
|
時は戦国時代。 尾張・三河と呼ばれていた当時の愛知県は、今となっては、日本国民の誰もが知る戦国武将・織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三英傑を輩出し、当時の中央政局に多大なる影響を及ぼしました。近世日本の大部分は尾張・三河出身の武士団に支配を受け、江戸時代に華やいだ日本的建築や日本的文化は愛知出身者による貢献が大きいと言われています。
そんな歴史深い街に訪問させて頂いたのは、まだ猛暑が続く8月の盆前のこと。1泊2日という短い滞在でありながら、数多くの物件に訪問させていただきました。
関西方面に行く機会は度々あったのですが、中部地方に行くのは初でして、いつも新幹線に乗りながら、通り過ぎる名古屋の街並みを窓から眺めていた記憶があります。
他の地に降り立ち、いつも思うことは、その地域ごとに街の雰囲気や人柄が異なるように、その土地に根付く暮らし方にも個性や特色があるということ。だからといって、何もかも全てが異なるわけではなく、どこに行っても変わらないのだな、と思う普遍性であったり、共通点を発見するのも面白かったりします。
そこで今回は訪問させて頂いた名古屋で着々と育まれるシェアする暮らし方についてダイジェスト版でご紹介させていただきたいと思います。
それでは早速ハウス紹介へどうぞ!!
|
|
|
|
暮らすこと、つながることを大切に考える賃貸住宅「ATELIER379」
「ATERIER379」は単身者からファミリー世帯までが共に暮らす新築デザイナーズ物件です。一見すると、通常のアパートやマンションと変わらないように思えますが、入居者同士が集まることのできる共有スペースが設けられているのが特徴の一つ。
|
|
こちらが共有スペースの様子。今後は住人同士が集まり、パーティーを開いたり、地域に開かれたイベントを開催していくそうです。
まだオープン前でしたが、早速イベントを想定したドリンクメニューも壁に描かれていました。
|
ファミリー世帯のお部屋はこんな感じ。DIYを楽しむことも可能なので、自分らしいオリジナルの空間に仕上げてみてください。
外からの採光と緑の景観が日々の暮らしにゆとりと落ち着きを与えます。
ワンルームのお部屋は大胆にも水回りが全て丸見え!スケルトンガラスで開放感溢れる空間に。
|
|
インテリアデザイナーが手掛けたヴィンテージ風のデザイナーズ物件「エレフォン瑞穂1」
次にご紹介するのは、市営地下鉄桜通線「桜山」駅から徒歩5分のデザイナーズシェアハウスです。建物1階はニューヨークロフト風の美容室となっており、異国情緒溢れる空間が広がっています。その建物の3,4階がシェアの空間になっています。
|
|
家具は運営者さんが厳選して選んだもの。家具一つでがらりと雰囲気が変わってしまうものだから不思議ですね。
目を見張ったのは、猫足のバスタブ。蛇口のノズルが何ともゴージャスで、お風呂から非日常感を味わうことができます。
|
共有スペースの椅子の配置が全て一方向で、何だか映画館にでもいるような感覚になります。
個室の家具も備え付き。一室だけ個室の中にシャワールームが備わっています。
4階は広めの個室となっており、2人入居可。水回りが全て完備されています。
|
|
充実した共有スペースで、のんびりと自由な日常を「Tomorrow House 植田」
小高い丘の上に建つ女性専用シェアハウス。オープンから3年半経っているものの、研究熱心な運営者さんの試行錯誤の工夫の上、より一層快適な空間へと日々進化を遂げています。駅前の周辺施設も充実しており、暮らしやすい生活環境が整っているため、シェアハウス初心者の方でも安心して入居することができるのかと。
|
|
エントランスの様子。女性専用のため、セキュリティもしっかりしています。
建物の裏側には、ウッドテラスが用意されています。天気が良い日は入居者さんとBBQを楽しんだりするそうです。
|
リビングは暖色の照明と観葉植物がアクセントとなり、落ち着いた雰囲気となっています。
個室も使いやすい間取りとなっており、採光も抜群です。
|
|
打ちっぱなしのスタイリッシュな空間×ナチュラルな木の素材=「D-FLAT5 シェアハウス志賀本通」
名古屋で5物件のシェアハウスを運営する有限会社デクーンさん。デザイン性と居住性を兼ね備え、ナチュラルで落ち着いた雰囲気の空間とトレードマークのハンモックが特徴的。先進性を兼ね備えた空間は、度々雑誌などでも取り上げられ、一度訪れてみたいシェアハウスでもありました。
|
|
皆で集まれる共有スペースは建物内に3箇所用意され、そのときの気分や目的によって居場所を選ぶことができます。
打ちっぱなしのハコにナチュラルテイストの家具がとてもマッチしていますね。運営者さん曰く、壁側に設けられたデスクが作業をする際にとても集中できるのだとか。
|
キッチンにもカウンターが設けられ、住人同士がコミュニケーションを図る一つのきっかけに。
そして、夢にまでも見たビールサーバーが。。自宅でサーバーを使って飲む一杯は格別だそうです。
お部屋も一部屋一部屋テイストが異なるのだそう。中には、ハンモック付きのお部屋も。
|
|
自宅に創作アトリエ。ハンモックのある個性的なお部屋「D-FLAT1 シェアハウス桜山」
最後にご紹介するのは、こちらもデクーンさんが運営するアトリエ付きのシェアハウスです。開放的な一続きのラウンジは、窓を開けると心地よい風が通り抜け、自然体で暮らしたいという方には、うってつけの環境が整っています。
|
|
外観はホワイトカラー。駐車場のスペースも普段は車が停まっていないので、アトリエの一部として活用することができます。
こちらが自由に創作活動が楽しめるアトリエスペースです。エントランスを上がったすぐ側にあり、周りを気にせずものづくりに没頭することができます。
|
外に出るとウッドデッキが広がり、緑もたくさん見えます。
個室にはトレードマークのハンモックが。しっかりとした梁がその身を支えます。
ゆらゆらとハンモックに揺られながら読書に励み、たまにうたた寝。最高のシチュエーションですね。
|
|
|
今回の名古屋訪問では、これまでご紹介させて頂いたとおり、たくさんの個性溢れる物件に出会うことができました。なかでも印象的だったのが、各事業者さんそれぞれがより良い快適な空間づくりに対して研究熱心で、程よい加減で遊び心を織り交ぜながら、シェアハウスを展開されているということ。
都内では、徐々にシェアする暮らし方について人々の関心や興味が高まっているものの、地方では本当にこれからだと仰っているのを聞き、少しでも我々もお力添えができれば良いな、と思っています。
また、地方だからこそ日頃凝り固まった人間関係から逸脱する機会としても、シェアハウスは大いに貢献できるのではないかと感じています。
今後も全国のシェアする暮らしについて、実際に現地まで足を運び取材を重ねることによって、この住まい方がどんどん波及していくよう活動を続けていきたいと思います。
また、建物だけではなく、その土地ならではの人間関係や特色ある風土や文化にも着目していけたら、もっと異なる視点からシェアハウスというものを身近に感じていただけるのではないかとも感じています。それに関しては、今後の展開に是非ともご期待ください。
/Author:カガワ