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シンプルだからこその楽しみ、カスタマイズ系シェアハウス

日本人は空気を読んで行動する国民性を持つが故に、昔から一つの家でたくさんの人と暮らすことに慣れていました。けれども、欧米の文化が流入してきてからそのライフスタイルに合わせるように、団塊家族は核家族となり、今やお一人様も珍しくない時代を迎え、だんだんと日本の家族構成は縮小していく一方で...

しかし、最近はシェアハウスの生活スタイルに目が向けられ、日本に大人数で住むという文化が少しずつ戻ってきたということに新しい文化の流れを感じることも多くなってきました。

欧米の文化が入って来たことで家族は縮小の道を辿りましたが、一方で私たちの自己決定の機会は増え、自分で決めることの良さも見直されています。

DIY(Do It Yourself:「自分で作る」の略語)という言葉を最近耳にする機会も増えてきましたが、今回ご紹介するシェアハウスのオーナーさんはその精神を持ち、土台としてのハウスを提供し、そこに住む人全員で色々なものを付け足していきたいと考え、今回のシェアハウスをデザインしたそうです。

オーナーと入居者が一緒にクリエイティブな空間を作り上げるシェアハウス、一体どんな雰囲気なのでしょうか。早速、シェアハウスの中を見てみましょう!!!

「Fudomae House」物件詳細はこちら

   

外と内の空間を分けない、新しいスタイルのエントランス

あえてエントランスで空間を区切らないことで、リビング・ダイニングに圧倒的な開放感を。境界線を曖昧にすることで、決して窮屈に感じさせない空間作りをされています。

ハウスに向かうまでの道はこんな感じに、緑でいっぱいになっています。

これだけ広い空間なので、置いてあるもの全てに存在感と贅沢さを感じますね。

もちろん、プライベートな空間作りも忘れません。このように扉を閉めれば、住人だけで楽しむ時間も作ることが出来ます。

白を基調とした、圧迫感ゼロのリビング・ダイニング

全体を白で統一することで光が反射し、そこに居る人に実際以上の広さと爽やかさを感じさせてくれます。何をやるにも限界を感じない広さなんてなかなか近場にないので、ここにいるとやりたいことが次々と頭に浮かんで、ワクワクが止まりません。部屋のあちこちに家を作る際に残った材木で作ったハンドメイドの家具が置いてあり、ものを大事に使って欲しいというデザイナーさんの心を感じることが出来ます。

手前の机もハンドメイド。近くに緑の植物を置くことで、一瞬で外国のカフェのようなイメージに。

いつ誰が来ても「いらっしゃい」と、迎え入れてあげたくなるような開放感。自然と心もオープンになりそうですね。

壁の至る所に物が置けるスペースがあるので、こんな風に本を並べれば、ちょっとした図書館が作れます。

テレビ前に置いているイスにもこだわりが。これ、ピアノのイスなんです! 

自転車やバイクの収納って結構大変ですが、ここなら何台でも置けてしまいます。

カーテンが2つあるので、空間を自在に分けることが出来ます。例えば、日曜大工、読書、お料理教室の3つのスペースに分けるなんていかがでしょうか。

真ん中のボックスもハンドメイド。あらゆる調理道具等が揃っているので気軽に料理が作れます。

1Fのシャワールームとトイレの様子。

入り口の横の階段を上がると、こんな空間が広がっています。

ちなみに長椅子は古い木を使っていて、手前のテーブルは新しい木を材料として作っているのだそう。その木の色味の違いに歴史を感じませんか。

2Fのバスルームとトイレ。このバスタブは、わざわざドイツから取り寄せた外国ものだそうで、使い心地がとてもいいのだとか。滑らかな材質のバスタブで、外国に居るような気分に浸れます。

       

初めはシンプル、段々とカスタマイズして飾れるお部屋

シンプルに木のみで作られたお部屋は、後に自分の好みで変えていけるようにするため。何かを吊るすも、何かを取り付けるも自由。ロフトはベッドにも、物置にも使えるようにするためにあえて冊を付けていないのだとか。住む人の色に染まっていく、まるで白い画用紙のようなお部屋ですね。

どの部屋の梁も前の建物で使っていたまま残してあり、使い方は住む人に任せて頂けるとのこと。

2Fの廊下の様子。右側は全てお部屋。

逆サイドはこんな感じ。

廊下の角を曲がれば、洗面所があります。ドラム式の洗濯機も備わっています。 

1Fのお部屋の天井は、木でなく工場で使っていたままを残してあります。天井までのスペースが結構あるので、2Fのお部屋よりも広く感じます。

コンセントは、電話用、LAN用、テレビ用も備わっています。

 

実は今回ご紹介したシェアハウスは建築賞を受賞したデザイナーズハウスだそうで、スイスで7年間建築の勉強をしたデザイナーさんが設計を手掛け、海外で実際に体験した暮らしをシェアする生活が、シェアハウス作りにも色濃く反映されているようです。

オーナーさん自らペンキで壁を塗ったりと、積極的に、且つ楽しみながら入居者のための良い空間作りをされています。

最近はどんな場所に行っても自分で選択しなくてはならない機会が増えましたが、自分に合わせて、自分のとっておきのものを作れるなんて、何だか特別な感じがしますよね。

私にしか作れない部屋、一緒に住む人としか作れない家。

たくさんの人のチョイスが掛け合わされて更に良いものが出来上がるのも、多くの人が住むシェアハウスならではの醍醐味なのかもしれません。

/Author: キタノ

 

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