多様な職業、広がるシェアハウスの魅力
シェアハウスは、一部の若者向けのライフスタイルだと思っている方もいるかもしれません。しかし、私たちが運営する「東京シェアハウス」と「sharehouse.in」のデータを見ると、実にさまざまな背景を持つ人々がシェアハウスを選んでいることがわかります。今回は、職業形態や職種別のデータをもとに、シェアハウスに住む人々の多様な姿について詳しく見ていきたいと思います。
就業形態別:シェアハウスに住む日本人の特徴
最初のデータは、シェアハウスに住む日本人の就業形態です。
正社員が全体の**35.4%**を占めており、これはシェアハウスの住人の中で最も多い割合です。シェアハウスが社会人にも受け入れられていることを示しています。特に正社員の割合が三分の一を超えていることから、経済的に安定している層もシェアハウスを選んでいると言えるでしょう。
続いて多いのが、**大学生や大学院生(19.2%)**です。学生が20%近くを占めていることから、若者の間でもシェアハウスが人気であることがわかります。大学生活や学業といった限られた期間の中で、コミュニティに属するという経験を求める学生が多いのかもしれません。
さらに、**個人事業主・フリーランス(11.7%)**の割合も高く、自由な働き方をする人々が多いことが特徴です。クリエイティブな職業やIT関連の職種に従事している方が多いことが推測されます。シェアハウスという共同生活の中で、ネットワーキングや情報交換ができるという点が魅力的なのかもしれません。
**パート・アルバイト(11.7%)や契約社員・派遣社員(10.0%)**も一定数存在しており、シェアハウスが多様な就業形態の人々にとっても選ばれていることがわかります。**経営者・会社役員(1.6%)**という少数派も見られ、実にさまざまな背景の人々がシェアハウスを選んでいることがわかります。
職種別:シェアハウスに住む日本人の職業分布
次に、シェアハウスに住む日本人の職種について見てみましょう。
1位は、通信・IT・ソフト開発で、多くのシェアハウス住人がこの業界に従事していることがわかります。リモートワークの普及やフリーランスでの働き方の増加が背景にあると考えられます。
2位には、飲食・レストラン関連が入っています。都市部では特に飲食店での勤務が多いと考えられますが、シェアハウスが通勤便利な立地にあることも、この職種の選択に寄与しているかもしれません。
3位は医療・介護・福祉の分野です。社会的意義の高い仕事に従事している人々が、生活の基盤としてシェアハウスを選んでいるのは興味深い点です。
4位のデザイン・クリエイティブと5位のエンターテイメント・イベントも注目すべき点です。特にクリエイティブな業界の方々が集まることで、シェアハウス内での刺激的なコミュニティ形成が行われている可能性があります。
外国人ユーザーの職種別分布
次に、外国人ユーザーのデータを見てみましょう。
1位は、やはり**学生(Student)**です。シェアハウスが短期・長期滞在の両方で利用されており、日本での学びを求める外国人学生が多いことがわかります。
2位のIT・Software職種も、グローバルに求められるスキルを持つ外国人が多いことを示しています。日本での生活をシェアハウスでスタートすることで、コミュニティに早く溶け込むことができるというメリットもあります。
3位には教育関連の職種が入り、日本での教育に携わる方々が一定数存在していることがわかります。教育分野のプロフェッショナルが日本の文化や言語を学びつつ、シェアハウスという形で生活している点も興味深いです。
その他にも、デザイン・クリエイティブやマスコミ・広告・出版など、多様な業種の人々がシェアハウスを利用していることがわかります。
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シェアハウスの今後の可能性
こうしたデータから見えるのは、シェアハウスがますます多様な層に受け入れられているという事実です。日本人だけでなく、外国人ユーザーの増加も顕著であり、シェアハウスという住まい方がグローバルに広がっていることがわかります。今後も、さまざまな職業背景や文化を持つ人々が共生し、相互に刺激し合うシェアハウスの魅力は増すばかりでしょう。
次回のコラムでは、このデータをさらに深掘りしながら、シェアハウスというコミュニティがどのように進化していくのかを探っていきたいと思います。どうぞお楽しみに!